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複数フランチャイズFC加盟・多店舗化

 ハンバーガー店とドーナッツ店、牛丼店とレストラン等、複数のフランチャイザーに加盟し、複数の業態で多店舗化を図って成長している企業、いわゆる「メガ・フランチャイズFC」とか「マルチ・フランチャイズFC」と呼ばれ、注目を集めている。

 複数フランチャイズFCチェーン加盟のメリットの第一は、フランチャイズFC事業リスクを分散できることである。フランチャイズFC業態にもライフサイクルや急激な外部環境の変化により業績不振になる場合がある。もし一つの業態で運営していれば、その業態が不振になると企業業績も不振となってしまう。ところが、複数のフランチャイズFCの業態を行っていれば、悪い業態を良い業態が補って全体としてのブレは小さくなる。
また、不振業態のフランチャイズFC店舗を、成長期にある業態の店舗に入れ替えるという戦略もとれるようになる。

 第二に、複数のフランチャイズFCに加盟することによって、フランチャイズFC選択の目が肥える。いわゆる「目利き力」が格段についてくる。それぞれのフランチャイズFCの秀でたところを多面的に学ぶことができ、フランチャイズFC事業運営についてのノウハウと勘所も養われる。

 第三に、フランチャイズFCを一定の地域で多店舗展開することにより、地域で存在感を増すことができる。雇用面でも優秀な人材を集めやすくなったり、よいフランチャイズFCの店舗物件の情報が入ってくるようになる。

法人企業のフランチャイズFC事業多角化のポイント

 法人企業がフランチャイズFC加盟により事業多角化を検討する場合、まず押さえておくべきことは、個人創業と同様に『ヒト』『モノ』『カネ』いわゆるフランチャイズFCへの経営資源の棚卸しである。「新しい事業にこれらをどれだけ割けるのか」、また、「特定の資源を利用することを前提条件とするのか」によって、加盟すべきフランチャイズFCの業種・業態が絞られてくる。

 また、『時間』も経営資源と考えられる。フランチャイズFCに投入できる時間はどれくらいか、すなわち「どれくらいの期間で投資回収を図るのか」という点も重要な要素となる。

 なお、現在の本業と新しく進出するフランチャイズFC事業との相乗効果を狙った事業の方がよいと思われがちであるが、フランチャイズFC加盟方式の場合は必ずしもそうとはいえない。フランチャイズFCの提供するノウハウをゼロから学ぶ姿勢が大事であり、なまじ経験や知識があると素直に指導を受けられず、事業的に失敗してしまうケースも多いからである。

 また、個人のフランチャイズFC創業と異なる点として、『企業文化・風土』があげられる。チャレンジする気風、あるいは仕事を整然と処理する組織としての基礎的能力である。フランチャイズFC加盟は、ビジネスフォーマットが用意されているので事業リスクが少ないといっても、この基礎的能力がないと失敗する確率は高くなる。

フランチャイズFC加盟と多角化の違い

「商売のネタの開発」「運営ノウハウの構築」「物流や受発注システムの構築」「ブランドの確立」等々、自前でゼロから始めるとすれば相当の資金、人材投資、時間の投資が必要である。そして、失敗して無に帰する可能性があること、仮に成功したとしても、安定して収益を上げられる段階まで持っていくのに長期間かかってしまうことが大きなネックとなる。

 フランチャイズFC加盟方式での新規事業であれば、加盟金やロイヤルティという対価を払って、これらのサポートを受けられることがあるということは、『本来自社でやるべき業務をアウトソーシングしている』という考え方をしても間違いではないであろう。

フランチャイズFCの現状確認

 フランチャイズFCに加盟するに当たっては、今の自分が置かれている状況を客観的に把握する「現状確認」を行い、自分の現状と「創業により何を実現したいのか」「自分の行う事業はどのようなものか」を対比させ、実現性があるかどうかを判断する必要がある。

 自身の収入、資産、借金といった金銭的な側面と、家族、人脈といった社会的な側面、キャリア、性格といった経営者の資質的な側面に大きく分かれ判断する。これら3つは創業するのに大事なものばかりである。

フランチャイズFCの金銭的側面

 フランチャイズFCの新しく事業を立ち上げるには多かれ少なかれ「資金」が必要になる。手持ちの現金などの資産や借金はどの程度あるのか、フランチャイズFCの事業開始までにどの程度手持ちが増えるのか、フランチャイズFCの事業にどのくらいの資金を投入できるか、を準備段階で把握する必要がある。

 なお、手持ちの資産・資金を全てフランチャイズFCの事業に投入するのは危険である。フランチャイズFC創業してもすぐに事業が軌道に乗り、お金を稼げるとは限らない。フランチャイズFCの創業後赤字続きで資金不足になったからといって、銀行に融資を依頼しても、ほとんどの場合、拒否される。したがって、フランチャイズFCの事業が軌道に乗るまでの生活費を手持ち資金の中から確保しておくべきであり、「フランチャイズFCの創業時の手持ち資金-フランチャイズFCの事業が軌道に乗るまでの生活費=フランチャイズFCの事業に投入できる資金」と考えるのが良いであろう。

フランチャイズFCの人的側面

 フランチャイズFCの事業は一人ではできない。フランチャイズFCは、家族の協力や周りの人間のサポートがあってはじめてうまくいく。家族の協力を得られるのか、フランチャイズFCの事業に協力してくれる人はどのくらいいて、各々どういった面(例えば資金面、顧客や取引先の紹介など)で協力してくれる可能性があるのかを考える必要がある。

フランチャイズFCの資質的側面

 同じフランチャイズFCの事業を同じように行う場合でも、フランチャイズFCの経営者によって成功するケースと失敗するケースが当然出てきる。自身の今までの実務経験をもう一度振り返ると同時に、自分がフランチャイズFCの経営者としての資質をどのくらい備えているのかを確認する必要がある。

フランチャイズFC創業はハイリスク・ハイリターン

 フランチャイズFCの創業の手続き自体は難しくない。例えば、個人事業主という形態をとる場合、税務署に開業届を提出すれば、とりあえず「創業した」ということになる。しかし事業を軌道に乗せ、事業を継続していくことは容易ではない。ちなみに企業の平均寿命はわずか7年程度に過ぎないというデータもある。新規創業というのは大変リスクの高い行動といえる。

 つまり、フランチャイズFC創業とは「ハイリスク・ハイリターン」な活動だということである。ハイリスクであるが故に、「なんとなく勢いでフランチャイズFC創業した」ではあまりに危険すぎる。事前準備をしっかりして、少しでもリスクを低くするべきである。

フランチャイズFC事業分野の選定

 フランチャイズFC創業を決断したら、次に「どのような事業を行うのか」を明らかにすることが必要である。ここで注意して欲しいのは大きく以下の2点である。

 フランチャイズFCの注意点の1点目は、「この分野が儲かりそうだ」という点のみから決めてしまうのは危険、ということである。理由は簡単に言えば、「誰でも絶対に儲かる商売はない」からである。

 フランチャイズFCの注意点の2点目は単に行う業種・業態を決めるだけでは不十分だ、ということである。例えば、フランチャイズFC飲食店をやりたいとしても、若い人でも気軽に行けるようなお店から、きちんとした格好で行かなければ気後れしてしまうような超高級店まで、いろいろな展開方法が考えられる。このため、業種・業態に加えて、以下の3つのポイントを検討することが必要となる。
・フランチャイズFCの対象顧客:誰を相手にした商売なのか
・フランチャイズFCの提供価値:対象顧客に対して、どのような価値を提供するのか
・フランチャイズFCの独自性:競合とどこが違うのか

 同じフランチャイズFCに加盟したとしても、成功する人としない人が必ず出てくる。その「差」はいくつかある。この「差」を生み出す代表的なものは次の通りである。自らの不足している能力をより高める努力を継続していくことが重要である。

フランチャイズFC加盟に必要な資質と条件

①自己責任意識が強い
②向上心・チャレンジ精神がある
③分析能力がある
④他人の意見を受け入れる心がある
⑤協働してくれる家族・社員や友人がいる

企業フランチャイズFCに必要な資質と条件

 フランチャイズFC加盟を検討する企業は年々増えている。また、フランチャイズFCをメイン事業とし、事業拡大したり、中には株式公開を果たした企業もある。フランチャイズFC加盟条件を法人に限るとするフランチャイザーも多くなっている。今後は、法人企業が、フランチャイズFC・システムを活用して活性化を図る企業は、今後さらに増加していくとみられる。一方では多大な投資をして失敗する企業もある。

 企業のフランチャイズFCへの加盟は個人の場合と異なり、経営資源の投入度合いによって成功するかしないかが異なる。言い換えれば、フランチャイズFC・ビジネスに投下できる人、物、金などの経営資源をどれだけ用意できるかが成功のポイントになる。

企業フランチャイズFC加盟成功条件

①フランチャイズFC加盟への目的が明確である
②経営者自らが全社員に納得させている
③優秀な社員に担当させている
④将来構想、ビジョンを持っている
⑤PDCAサイクルを正確に実行している
PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(振り返り)→Action(対策立案)という輪を常に回し、現実に即した経営をすること。」
⑥加盟まで十分な時間をかけている

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